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「C型肝炎ウィルスの画期的な治療」

2016.05.10 未分類

http://bylines.news.yahoo.co.jp/mamoruichikawa/20160508-00057436/

かつて外科医をしていたころにC型肝炎による疾患の治療も担当していました。

消化器外科医の仕事のメインは胃、大腸、食道、肝臓、膵臓、堪能、乳房のがんの手術です。
加えて胃潰瘍、十二指腸潰瘍、大腸ポリープ、慢性肝炎、肝硬変、潰瘍性大腸炎などのがん以外の治療や予防にも携わります。

肝炎に関連する疾患は多岐に渡ります。
急性肝炎、劇症肝炎、慢性肝炎、肝硬変、肝細胞がん、食道静脈瘤、肝性脳症、耐糖能異常、難治性腹水。
今ふと思い出しただけでもこれらの疾患との戦いに苦労した日々が蘇ってくるようです。
発症すると5年、10年、15年、20年と長い経過で少しづつ進行します。

当然患者さんは長期にわたり通院を強いられます。
慢性肝炎になればいつか肝硬変や肝細胞がんに進行するか分かりません。
食道静脈瘤は飲酒をする方は特に悪化します。昔はこれで酒飲みは吐血を繰り返していました。そのたびに半月から1か月の入院となります。
肝細胞がんを発症すると肝切除、カテーテルによる塞栓療法、ラジオ波による焼灼術が行われます。

私は手術以外に食道静脈瘤の硬化療法やゴム輪での結紮術、肝細胞がんのカテーテルによる塞栓療法に従事していたことがあります。
これらの治療は年に1回から3回必要で、1回に数週間の入院となります。
治療効果が良いので進行を止めることが大分できるようになりました。しかし、完治はほぼ望めません。
したがって診療は長期に亘ります。

この新薬はC型肝炎ウィルスをかなりの確率で死滅させることができます。
日本人のC型肝炎の型は1型でインターフェロンが効きにくかったのですが新薬はまさにその1型に効くのです。

実際にC型肝炎で肝機能をよくする注射のために長年通院していた患者さんが、この薬でウィルスが消え肝機能が正常値になって通院が必要なくなった時はうれしさと驚きを禁じえませんでした。

確かに3か月で600万円を超える飲み薬は高価ではありますが、これまでの長期に亘る治療の費用、治癒率や副作用を考慮するとけして高くはないということになるのですね。
※ なお対象となる患者さんには条件がありますので主治医にご相談ください。
http://www.c-kan.net/knowledge/02.xhtml