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胃カメラの際の全身麻酔をおすすめしない理由

2014.05.01 人間ドック

施設によって異なりますが、積極的に全身麻酔をする場合とそうでない事があります。

胃カメラは吐き気が伴い苦しいものですが、診断能力を考えるとバリウムの検査を多くの点で優れています。早期で胃がんが見つかり、胃炎の状態や程度も分かります。怪しい病変があれば生検で細胞も採取できます。食道がんや喉頭咽頭の状態はバリウムではほとんど分かりません。

 鼻からの胃カメラになって以前よりはだいぶ楽に受けることができるようになりました。鼻が狭い方もいらっしゃいますが、その場合細いカメラを口から挿入しますが、通常の太さに比べると苦痛はかなり低減されます。

それでも初めて胃カメラを受ける恐怖や今まで口からの胃カメラで辛い思いをされた方は全身麻酔をご希望されることが多いのです。

静脈から麻酔薬を入れて半分寝た様な状態になりますから苦痛に気付く事もありませんし、多くの場合麻酔の影響で辛さを忘れてしまいます。

当院の人間ドックの特徴に当日に画像検査、血液検査、動脈硬化の有無、骨密度、内臓脂肪・皮下脂肪・筋肉の量とバランスをお伝えし、同時に食事・運動の要点をご指導するというのがあります。

これはかなりの情報量で、私もその方に合わせて現実的に出来る生活の改善方法を短時間でご提案することに精力を傾けます。そのための資料として健康の教科書というものを作って配布させていただいています。

人間ドックは多くの場合受けるだけで安心してしまい結果をよくご覧になっていない方が多く見受けられます。

前年の検査結果とこちらでお出しするご提案をまったく覚えていない方がしばしばおられてがっかりすることが多々あります。

せっかく時間と費用を掛けて受けた人間ドックですから有効にその結果を役立てないともったいないと考えています。

さて

当日の結果説明が重要なのはお分かりいただけたと思います。

話が麻酔に戻りますが、全身麻酔をした場合必ず検査後にその麻酔を覚ますお薬を使います。しかし、十分に麻酔をした場合は完全に覚めるまでにかなりの時間を要します。

そうすると結果説明がよく理解できなかったり、その時は理解できても忘れてしまうと言うことがしばしばおこります。

私1人で年間に3000名の方に胃カメラをしています。鼻でも口でもその方に合わせた苦痛の少ない挿入方法を探りつつ検査を進めています。

あまり全身麻酔は必要ではないと考えています。

人間ドックをより意味のある実のあるものにすることを心がけています。

以上が全身麻酔をおすすめしない理由です。

ただし、鼻でも苦痛の強い方には当然のことながら対応しておりますので、前回の検査の状況をお伝え下さい。