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【「不慮の病」は食事で予防できる】病気予防&ダイエット成功のカギは、上手な糖質制限にあり

2018.11.05 グルメ ダイエット メタボリック・シンドローム

成人病という概念が以前にありました。
今は実は使われなくなってきています。

生活習慣病というのは日野原重明先生が最初に提唱されました。
高血圧、脂質異常症、糖尿病などのメタボリックシンドロームは成人になるから発症するのではなく生活習慣が原因であるということを明確にするのが目的でした。

「生活習慣病」のカテゴリーに分類されている病気のほとんどは、原因の大部分が生活習慣のなかに隠れているということができます。
ですから、生活習慣病は、予防や病気の進行を抑えるには、生活を正しく変えることが大事なのです。

生活習慣病の対策は運動と食事であることは周知の事実です。
とくに、「病気の予防」と「発病」において、食事の持つ役割は非常に大きいものです。

食事しだいで病気を防ぐこともできますし、反対に病気を起こしてしまうこともあります。

また、たとえ病気を発病してしまったとしても、食事を変えることで、改善してゆくこともできます。
ある日突然の脳卒中や心筋梗塞などの「不慮の病」を防ぎたいと思うのならば、今日から食事を見直すことから始めましょう。

【「糖質」のとりかたを見直そう】

「不慮の病」を防ぎたいのならば、毎日の食事を見直すことです。

ここを実践できると、「メタボリックシンドローム」を改善できます。
メタボリックシンドロームとは、「内臓脂肪型肥満」に高血糖、高血圧、脂質異常症のうち2つ以上の疾患が該当する場合に診断されます。

生活習慣病は放置すれば動脈硬化が進行し脳や心臓の血管を細く硬くし脳卒中や狭心症、心筋梗塞を引き起こし後遺症や心不全に至ります。
しかも、これらの生活習慣病が原因となって亡くなっている人は、日本人の約3割も占めているのです。

では、いったい糖質の何が、内臓脂肪型肥満を起こすのでしょうか。順を追ってお話をしましょう。

「糖質 = 炭水化物 - 食物繊維」

糖質を計算式で表すと、上のようになります。

炭水化物とは、ご飯やパン、麺類など主食になるものの主成分で、小麦粉や砂糖を使った菓子類、果物、イモ類、お酒などにも含まれます。炭水化物の主体となる栄養素は、糖質と食物繊維です。
多くは米、小麦、佐藤を原料にしています。

糖質には「単糖類」「少糖類」「多糖類」などの種類がありますが、最終的には分子の小さなブドウ糖に分解され、血液によって各細胞に届けられます。そして、細胞のなかでエネルギーを生み出す原料となります。
食物繊維は多糖類で人間は消化できずかえって健康に寄与します。

糖質は、1グラムあたり4kcalのエネルギーを生み出します。
人は、エネルギーが不足しては、心身の状態を健全に保つことができません。身体や脳を動かすためにもエネルギーが使われますし、生命を維持するためにも大量のエネルギーが消費されています。
そこで、糖質は人間にとって不可欠な栄養素であることから、たんぱく質と脂質とあわせて「3大栄養素」とも呼ばれています。

ただし、糖質は摂りすぎれば、それが今度は身体の害になって、私たちを襲うことになります。
エネルギー源として生命活動に重要な栄養素であるだけに、身体は、消費されずに残ったブドウ糖を身体にため込むからです。

ブドウ糖はまず肝臓でグリコーゲンに変えられます。そして、ブドウ糖が不足した際に必要に応じて使われます。それでもあまってしまうと、脂肪へと合成されます。
砂糖は小蜴でブドウ糖と果糖に分解され、ブドウ糖はすみやかに吸収され、60%が肝臓、25%が脳、10%が筋肉、残り5%が脂肪組織に取り込まれます。

腸の周りに付くのが内臓脂肪で体の周囲に付くのが皮下脂肪です。
肝臓にたまれば脂肪肝となります。
その他いろいろな体の部位に脂肪は蓄積します。
余談ですが、ダヴィンチのモナリザの眼の周囲には脂肪種が描かれていて、高コレステロール血症であることが示唆されます。
中でも内臓脂肪量がもっともメタボリックシンドロームに関与することが分かってきました。

【内臓脂肪は簡単に減らせる】

以前、「糖質制限ダイエット」がずいぶん話題になったことがありました。
「健康によい」という専門家がいれば、「健康によくない」という専門家もいて、実際はどうなのか迷われた方もいるのではないでしょうか。

大切なのは、「食べる量」と「タイミング」です。

身体がブドウ糖を消費する量を超えて食べすぎているから、脂肪となって体に蓄えられてしまうのです。
反対に、身体が消費する量だけ食べるようにすれば、脂肪がつくこともありません。

一方、メタボリックシンドロームの状態にある人ならば、糖質の摂取量を最低限まで減らしても大丈夫。身体に蓄えられているエネルギー源がたくさんあるので、エネルギー不足になる心配はないのです。

今、太っている日本人の多くの理由は、糖質のとりすぎです。ここに最大の原因があります。
内臓脂肪は、身体にとって、エネルギーの一時的な所蔵庫です。蓄積しやすい一方、消費しやすい性質を持っています。食事や運動を心がけるだけで、比較的簡単に減らすことができるのです。

【糖質制限は簡単に実践できる】

では、具体的にどのようなものに糖質は多く含まれるのでしょうか。一覧にして掲載しましょう。

《めん》 うどん、そば、ラーメン、つけ麺、パスタ、そうめん

《ご飯(米)》 丼もの、おにぎり、せんべい

《パン》 パン、菓子パン、サンドイッチ、ピザ

《菓子》 チョコレート、キャンデイ、クッキー、ケーキ

《イモ類》 ジャガイモ、サツマイモ、山芋、里芋

《豆類》 小豆、いんげん豆、うずら豆

《酒類》 ビール、日本酒、チューハイ

《その他》 かぼちゃ、とうもろこし、銀杏、栗、くわい、れんこん、点心(餃子、シュウマイなど)、コーンフレーク、ビーフン、葛、片栗粉、春雨、加糖ヨーグルト、あまい煮つけ、清涼飲料水、缶コーヒーなど

以上のようなものを食べるのをやめましょう、というのは簡単。でも、糖質にかたよった食事をしている人には、とても困難に感じると思います。
人間は本能的に甘いものを求める傾向があります。

とくに、《めん》《ご飯》《パン》《菓子》のものは、安価なものが多く、1品で食事を完了できる手軽さもあります。お昼は、「うどんだけ」「ラーメンだけ」「丼ものだけ」「パンだけ」という人は多いでしょう。
あるいは日によっては一日3食炭水化物だけということもあるでしょう。

そうだとするならば、まずはここから変えていきましょう。
たとえばランチは、ラーメン屋や丼もの屋ではなく、定食屋やファミレスに行くことです。そこで、野菜をたくさん使ったメニューを選び、「ご飯はいりません」とオーダーしましょう。

スーパーやコンビニでお昼を買うならば、パスタやおにぎり、サンドイッチではなく、サラダと焼き鳥などを選ぶことです。ちなみに、焼き鳥のタレにも糖質は含まれますから、厳密に考えれば、塩焼きがよいことになります。
何事も少しづつの積み重ねです。
こんなふうに意識するだけで、糖質の摂取量を大幅に減らすことができます。

また、自宅で食事をつくる際には、サラダを多めに用意し、ごはんや麺などの主食は制限しましょう。糖質を減らしつつ満足感を得やすくなります。
メニューを考える際にも、おかずや汁ものを第一に考え、ご飯やめん類をメインにする献立は選択しない。お酒は、ビール、日本酒、チューハイをやめ、糖質の少ない焼酎やウイスキーにする。こんなふうに選択の基準を変えるだけでよいのです。

なお、間食は避けましょう。果物やお菓子のカロリーは意外に高いものです。
脂肪1キログラムは、7000kcalに相当します。たとえば、毎日プリン1個(約230 kcal)を食べ続けたとしたら、1か月後には1kgもの脂肪がつく計算になります。

1日1日の積み重ねが病気をつくりもすれば、1日1日の積み重ねによって病気の原因を身体から取り除いていくこともできます。
こうして自分の身体としっかり向き合いつつ、年に1回のメタボ検診や人間ドッグなどの検査を受けることが理想です。「不慮の病」が起こる可能性も低くできることでしょう。